成都永陵博物館(永陵公園)―成都雑感〔88〕―

  パンダカードを利用して成都永陵博物館に行ってきました。パンダカード(熊猫卡)は、昨年(2009年)の四川汶川大地震で打撃を受けた観光業振興策として発行されたもので、ゴールドカード(金卡)は四川省外の中国人と外国人を対象として、成都市域の11か所の観光地(金沙遺址博物館・武侯祠・杜甫草堂・熊猫基地・永陵、都江堰・青城山、西岭雪山前山西岭雪山スキー場、天台山、劉氏庄園)の入場料を1回限り無料とするもので、シルバーカード(銀卡)は四川省人を対象として、入場料を半額とするものです。これらは、3月24日に開始され、12月31日で終了します。

 成都永陵博物館(永陵路10号)は、唐滅亡後の五代十国時代の前蜀国(大蜀)開祖、王建の陵墓永陵を博物館としたものです。開館時間は7時半~19時(冬季8時~18時)、b墓室入場料20元です。最寄りのバス停は、永陵路東站か槐樹街站が30・43(新南門発塩市口経由)・48(新南門発塩市口経由)・54(火車北站公文站発)・341路、永陵路口が42路です。

 王建(847~918)は唐の璧州(巴中市通江県)刺史でしたが、907年の唐滅亡後、自立して、四川省を中心に成都を都として皇帝を名乗り、国号を大蜀としました。この前蜀は王建の子王衍の代、925年、後唐荘宗に滅ばされました。

 永陵はこの王建の陵墓です。1942年に最初の発掘調査が行われ、王建の墓と確定しました。墓室をはじめ貴重な文物が発見されて、1961年、全国重点文物単位に指定されました。墳墓は高15m・直径80m余の円墳です。墓室が発掘され、現在保存公開され、本博物館の中心となっています。写真1は、その陵墓に南面した参道で、「皇帝」墳墓の礼として両側に侍臣らの石刻像が自立しています。写真中央の煉瓦色の所が墓室への入口です。

成都永陵博物館(永陵公園)―成都雑感〔88〕―

 全長24m余の墓室は地上に平行して墳丘をくりぬいて、上部が円形で、14道石券構造として、前・中・後室の3室構成となっています。室間には木門があります。写真2は、上部に王建の木棺を置いてあった中室の棺石床を、出口へと撮ったものです。この棺石床の正面(南)・左右側面(東西)には24体の楽伎(楽隊・踊手)の石刻があります。これらの楽手は琵琶・琴・鼓・笙などの楽器を演奏しており、発掘された唯一の完全な唐代宮廷女子楽隊で、往事の様を写しています。さらに、棺石床の回りを12体の力士像が守護しています。

091204成都永陵博物館 017

 写真3は、後室に鎮座する王建石刻坐像です。紅砂岩の高86cmで、国宝級の逸品です(墓室内撮影禁止でしたが)。

成都永陵博物館(永陵公園)―成都雑感〔88〕―

 本博物館を含む一体は建物などが撤去されて、永陵公園として、本年10月に新オープンしました。市民の憩いの場となったのです。写真4は、博物館東隣の広場で、永陵路・三洞橋路角の所にある、モニュメントです。手間の子供が乗っているのが「王建謚宝(璽印)」印面で、「高祖神武聖文孝徳明惠皇帝謚宝」と刻まれています。この後方がこの謚宝全体のモニュメントです。さらに後方に囲むように並ぶのが、22体の楽伎です。これらの奥に王建の陵墓が見えます。なお、この再開発に伴い、博物館内にあった茶館は姿を消し、現時点では公園内にも開店していません。

成都永陵博物館(永陵公園)―成都雑感〔88〕―

(2009.12.05)

〔追記〕 フォトアルバム「成都・成都永陵博物館&明蜀王陵博物館」は、https://1drv.ms/f/s!AruGzfkJTqxngpkosnGJC14lWvu5RAです。

(2011.09.23)

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kanazawa45 について

中国に長年にわたり在住中で、現在、2001年秋より、四川省成都市の西南交通大学外国語学院日語系で、教鞭を執っています。 専門は日本中世史(鎌倉)で、歴史関係と中国関係(成都を中心に)のことを主としていきます。
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