蜀南竹海―四川雑感〔10〕―

 四川省は竹の地方としても知られています。この四川の竹を代表するところが、中国最美10大森林の一つ、全山が竹に覆われた「蜀南竹海」です。名前の通り、四川省南部(蜀南)に位置し、省都成都市から南南東に直線約250kmの宜賓市長寧県万嶺鎮・江安県万里鎮にまたがり、総面積が120、中心風景区が44㎢を占めます。風景区の中核は東西約3km・南北約6kmで、ほぼ四面を険しい崖で囲まれた山で標高約1000~600mです。楠竹・水竹・人面竹・琴絲竹など土地の竹58種、他所からのを含めて全300種余り、竹林は約5千haもあります。

 今回、清明節(4月4日)の休日を利用して、1泊2日のツァーでここを訪れました。ツァーの概況は、1日目、朝成都出発・宜賓市昼食・午後蜀南竹海観光(竹海博物館・翡翠長廊・忘擾谷)、2日目、午前観光(仙寓洞・天宝寨・海中海)・午後観光(七彩飛瀑)・夜成都着でした。四川省中国青年旅行社を利用し、340元でした。この料金はシーズンとなると値上がりします。なお、入場料や食事代は含まれていますが、ロープウェー往復40元・竹筏4人60元は含まれていません。

 朝7時に集合場所(二環路成温立体橋脇のスーパーのメトロ前)に集まり、その後出発し、さらに客を拾い、市内を出たのが8時過ぎでした。成渝高速・内宜高速と約4時間走り、宜賓市内で昼食後、約1時間で、13時50分、蜀南竹海風景区に入りました。まず、近くの竹海博物館から観光のはじめです。ここは、竹の工芸品(楽器・武器・漁猟・竹腰輿など)などで、主に竹文化の展示をしています。13時58分に入場し、14時28分に出ました。

 次いで移動し、観海ロープウェー乗り場に向かい、これに乗り、翡翠長廊と観海楼に向かいます。今日はまだそれほど観光客もいなかったので、10分ほどで乗れましたが、多客期になると1時間以上の行列待ちになります。乗車時間は20分あまりと結構長いものです。降りて、道を行くと右隣が観海楼ですが、後にして進むとお土産街です。その先の右が翡翠長廊です。15時20分でした。写真1がその途上から来た方向へと撮ったものです。竹海で一般的な楠竹の色が翡翠を思わせるので、名付けられたものです。竹の葉が覆い茂る夏ともなると、葉で空を覆い隠し、竹のトンネルとなるのです。ここへは下から乗用車が入れますから、ご覧のように駐車中の車が見えるのです。

090404蜀南竹海 (35)

 写真2は、長廊の途上で、人面竹への案内の出た道へと左に入り、途上で竹林の中で見た、竹の子です。まさに竹の子のシーズンに入ったことが、手前の竹の子の後方にも何本かの竹の子が見えることでお分かりでしょう。なお、人面竹は道に並んだ露店のお土産屋さんの切れた先にあります。

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 長廊から戻り、ロープウェー乗り場脇の観海楼に上り、観竹海(竹林)を見下ろしたのが、写真3です。まだ竹は青々とはしていませんが、左側の山は全山竹で覆われています。こちら側に長廊は位置しており、この山が風景区の中核なのです。そして、写真中央やや右に小さく青・赤に見えるのがロープウェーの2人乗りゴンドラです。こうして、ロープウェーで帰ってきたのが、16時半過ぎでした。

090404蜀南竹海 (51)

 1日目最後のスポットは忘擾谷です。ここは両側を竹海に覆われた小さな谷です。16時50分に入りました。写真4はその奥にある五疊屛です。小さな滝ですが、段に分かれています。これは奥のです。17時20分には戻り、これで本日の観光は終わりです。夕食では皆さん20元追加で、地元産の竹の子料理を味わいました。

090404蜀南竹海 (66)

 2日目(4月5日)の観光は仙寓洞からはじめました。この日は雨が弱いながらも降っていました。この雨の中、8時6分に下車し、洞へと竹海の中の道を歩きました。10分ほど下ると、絶壁にへばり付いている洞に出ます。これは竹海の南部中央に位置し、明代の摩崖仏が残されているように、古く創設され、仏・道両教の所でしたが、現在は仏教寺院のみとなっています。数百mの絶壁上に、長さ300mに渡っており、この中に大雄宝殿等が設けられていますし、途中に滝(穿飛瀑)がかかっています。写真5は洞の東部から洞主部を望んだものです。 090405蜀南竹海 (43)

 洞をさらに進むと、天宝寨に出ます。洞と寨は同じ絶壁上に連なっています。寨は、1862(同治元)年、太平天国軍の石達開に破れた清地方官吏が防御のため築いた城です。長さ1500mで、幅の広いところでも10mと狭く、絶壁上に細長く溝をうがち、その中に13の石寨門を設置して防御施設としたものです。この中の壁には後に「三十六計」石刻が刻まれました。写真6はその中間付近で、絶壁にうがたれた溝の狭さが分かるでしょう。前門(東)からは竹海の中を上ることになります。ここには篭屋さんがいました。バスに戻ったのは9時半過ぎでした。この頃までには雨は止んでいました。 090405蜀南竹海 (51)

 次に海中海に向かいます。10時10分到着しました。海中海とは竹海中の湖ということです。ここでは竹筏で、湖を巡ります。写真7が竹筏で湖を巡っている様です。私たちの時には待ちはありませんでしたが、岸に戻ったときは、乗船待ちの観光客でいっぱいでした。11時10分過ぎにバスに戻りました。以上で、午前の観光を終え、竹海の中で昼食です。

090405蜀南竹海 (71)

 竹海最後の観光地スポットは七彩飛瀑(落魂台)です。ここは竹海最大の滝で、4段に分かれた滝が高度差200mほどを落ちます。12時15分、バスを降り歩きです。広場(八卦)に出て、案内にしたがい道を左に取ります。一段の滝上(回龍橋)を通り、下に降りると、渡し船に出ます。渡船料は4元です。船を降り下ると、二段の滝です。この滝は高さ15m・幅3mほどのものです。写真8がこれですが、見ればお分かりのように、滝の裏側がえぐれてこれが通路となっています。まだ増水期ではないですが、それでも水しぶきを浴びます。この滝は北面していますが、正午になると陽を受けて虹が出るとのことです。さらに進むと、絶壁を落ちる高さ74mの四段の滝が対面した絶壁上から見られます。そして、上っていくと広場に戻ります。以上、広場からは時計回りの周回路です。実は、二段の滝へは広場中央の道から直接下ることもできます。13時10分前にはバスに戻り、全観光が終了です。19時過ぎに成都に帰着しました。

 以上、ツァーで巡ったスポット以外にも、仙女湖(仙寓洞風景区)・青龍湖・観雲亭・墨渓・迎風湾・挂膀岩・龍吟寺・天皇寺(天皇山)などがあります。

090405蜀南竹海 (90)

 以上はツァーですが、個人で行く場合は、成都市から蜀南竹海行バスが新南門から出ています。9時10分と15時30分の2便、風景区西大門着で、97元です。風景区の入場料は85元(12~1月60元)で、60歳以上・学生割引があります。竹海内には、3星級の蜀南賓館をはじめ多数のホテルがあります。ただ、竹海は広く徒歩で回るのは無理でしょう。しかし、中には公共交通手段がなく、移動手段としては、県からのタクシーチャーターか、風景区内のバイクということになります。

 最後に、蜀南竹海案内図(中国語)を下に示します。これは宜賓市蜀南竹海風景区名勝管理局公式サイト(http://www.bamboosea.net/)から転載するものです。

蜀南竹海―四川雑感〔10〕―

(2009.04.07)
〔追記〕 フォトアルバム「四川・蜀南竹海」は、https://1drv.ms/f/s!AruGzfkJTqxngpII905RXNXnLzyOYwです。
(2011.09.24)

 

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kanazawa45 について

中国に長年にわたり在住中で、現在、2001年秋より、四川省成都市の西南交通大学外国語学院日語系で、教鞭を執っています。 専門は日本中世史(鎌倉)で、歴史関係と中国関係(成都を中心に)のことを主としていきます。
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