寛窄巷子歴史文化保護区修復竣工オープン―成都雑感〔69〕―

 

「寛窄巷子―成都雑感〔55〕―」(2008年1月6日付)で紹介した寛窄巷子歴史文化保護区の修復が一応なり、6月14日(土)、中国文化遺産日に合わせ、成都市は「守望家園―寛窄巷子歴史文化保護区修復竣工并対公衆開放」儀式を行い、市民に開放されました。四川汶川大地震から1か月あまりを経て、成都市観光の再開を盛り上げるイベントでもありました。この寛窄巷子は、成都市中心の天府広場から西に約1キロ余、蜀都大道の金河路の北に位置し、長順上街(東)・下同仁路(西)に東西を挟まれた、北から順に寛巷子・窄巷子・井巷子という3本の小街路からなります。この辺り一帯は清朝時代に満州八旗の居住したところで、少城と称されており、清朝時代の支配層地区で、現在でも清朝末期・中華民国期の四合院造の住居などが残っています。いわば昔の成都を偲ばせる街です。ここは2004年から新観光スポットとして再開発されると同時に、街並み保存して保護を加えたのです。この点で、武侯祠隣の錦里とは異なります。なお、最寄りのバス停は長順上街站(62・70・93・163・340路)です。

この日はちょうど4年生の卒業論文答弁会と重なりましたので、翌々日の16日に出かけてみました。月曜という平日にもかかわらず、市民で賑わっていました。保存・保護と同時に、観光スポットとしても再開発されて、レストラン・茶館・喫茶店・土産物店などが軒を連ねて開店しました。まだ、窄巷子などでは工事が完成しておらず、これから開店する店もかなりあります。その一つが、武侯祠隣の錦里にも出店している、スターバックスコーヒー店です。錦里と比較してみると、こちらの方が広くゆったりとしていますが、今のところ小吃類は少なく、これらの食べ歩きは劣ります。

さて、写真1は、長順上街から寛巷子へ入って少し行ったところ、南面の「寛巷子」額のかかった民家です。ここのように門扉には彩色された絵が修復再現されています。

080616寛窄巷子 007

さらに少し行くと、北面に「徳門仁里」とある四合院造り2階屋があります。ここは、李家の民居で、家具調度などを整え、1935年当時の様子を再現しています。写真2はこの様で、これは2階奥東側の「長輩房」、すなわち李家主人の父の部屋を再現したもので、ご覧のように成都人の好む麻雀を打っているところです。主人夫婦と父の3人麻雀です。

080616寛窄巷子 013

写真3は、その茶を喫させるところの一つ、「茶馬古道」です。これは李家の四合院とは異なり庶民の2階屋で、再開発以前から住民が営業していたお店です。このように、路上で竹椅子にゆったりしながら茶を喫して、成都庶民の生活が味わえるところです。別のところでは、やはり麻雀を打つグループを見かけました。なお、茶馬古道とはチベットへの古の街道で、茶を馬で運搬したことから名がおきました。

080616寛窄巷子 037

最後の写真4は、窄巷子の西側辺の北に面する民家です。ここは現に住民がおり、門横の塀には、「参観謝絶」の掲示が出ています。過半の民居は店や展示館へと変わりましたが、このように少数ながらそのまま居住を続けている家もあり、生活臭もあるのです。以上のほか、フォトアルバム「寛窄巷子」には多数の写真を載せてありますから、これもご覧ください。

080616寛窄巷子 055

なお、寛巷子にはバックパッカー御用達のゲストハウスとして名高い、「龍堂客棧」(2002年開業)があります。

(2008.06.16)

 

〔追記〕 フォトアルバム「成都・寛窄巷子」は、https://1drv.ms/f/s!AruGzfkJTqxngrNE-7A2LvxaEbuGDwです。

(2011.09.29)

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kanazawa45 について

中国に長年にわたり在住中で、現在、2001年秋より、四川省成都市の西南交通大学外国語学院日語系で、教鞭を執っています。 専門は日本中世史(鎌倉)で、歴史関係と中国関係(成都を中心に)のことを主としていきます。
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寛窄巷子歴史文化保護区修復竣工オープン―成都雑感〔69〕― への6件のフィードバック

  1. より:

    こんにちは☆
    素敵なところを紹介していただいて、ありがとうございます。
    1月に見せていただいた写真のところが、完成したんですね。
    ガイドブックでは絶対お目にかからないところなので、うれしいです。
    早速プリントしました。
    成都市観光再開を盛り上げるイベントが催されたということは、観光に行ってもヒンシュクではないということですね☆
    まだ、航空券もホテルもキャンセルしていないいので、予定通り行こうと思っています。
    九寨溝の観光が再開されるのも、待っています。
     
    武候祠、杜甫草堂はもちろん、窄巷子、文殊防、金沙遺址博物館など楽しみです。
    “人民公園でお茶”もやってみたいです。
    これらは、成都市中心部ですから危険はないですね?
    宝光寺のピサの斜塔、五百羅漢も魅力的ですが、20キロ近く離れるとなると、ちょっと怖いかなと思いますが、どうでしょうか。
    市内から近い、パンダ保護センターは無理でしょうか?
    7月末が楽しみです。
     

  2. 正大 より:

    ジュピターさん、こんばんは。すでに、地震で大きな被害を出した都江堰市の都江堰も観光が解除され、ツァー客を受け入れました。もちろん、二王廟はほとんど倒壊し、無惨なものですが、都江堰自体は損傷もありましたが無事で、ここが観光可能です。青城山も建物に被害を出しましたが観光解除になりました。現時点で、ツァー解除になっていない有名観光地は、九寨溝・黄龍と臥龍パンダ基地です。九寨溝のツァー解除はまもなくと思われます。ただ、臥龍は長引きそうです。ですから、成都市内とこの近郊の観光地、金沙遺跡博物館・武侯祠・杜甫草堂・成都パンダ基地・宝光寺・三星堆博物館などは問題なく観光できます。市内や近郊の交通機関は正常です。

  3. aki より:

    こんにちわ「ちゃいチャイです。」
    うっかりへんなところ投稿したようなので再度 投稿。
    ブログ初心者でして・・・。すごいブログで感動です。
    コレ見て勉強させていただきます^^
    ホントに詳しい。感動。
    休みに西安でゆっくり兵馬庸をみようと思うので こんどこそ歴史知識ををそこそこ入れて見たいと思います。
    帰ったら都江堰も現在無料らしいので 行くつもりです。
    あと和光のとんかつおいしいですね。高いからまだ2回しか行ってないけど
    付け合せのキャベツの千切りがおかわり自由なので これでもかっ!ってくらい
    おかわりしました。いつもぜんぜん人が入ってないからつぶれないか心配です。
     
     

     
     

  4. 正大 より:

    ちゃいチャイさん、はじめまして。伊勢丹の「とうんかつ和幸」のトンカツは確かに高いですが、日本の店と同じもので、本物のトンカツいえます。さすがプロのトンカツで、ひれトンカツは私には揚げられません。確かに、客は少なくやっていけるかと心配していますけど、日本の本体がしっかりしているから、じっくりと長期戦で定着させようとしているのでしょう。

  5. チン より:

    成都のこと、よくご存知ですね。大変助かりました。ありがとう。

  6. kanazawa45 より:

    チンさん、はじめまして。
    今夏休み中ですが、9月になると成都に戻ります。
    また、成都のことを記事にします。

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