寛窄巷子―成都雑感〔55〕―

成都市中心の天府広場から西に約1キロ余、蜀都大道の金河路の北に位置し、長順上街(東)・下同仁路(西)に東西を挟まれた、寛巷子と窄巷子という小街路があります。この辺り一帯は清朝時代に満州八旗の居住したところ(少城と称していました。現在でも中国共産党四川省委員会はこの辺りに位置しています)として、清朝時代の支配層地区で、現在でも清朝後期の四合院造の住居などが残っています。いわば昔の成都を偲ばせる街です。ここも「文殊坊―成都雑感〔31〕―」(2006年12月10付)で紹介した文殊坊と同様に、現在再開発中で、新たな観光スポット「古街」として生まれ変わろうとしています。ただ、ここは再開発といっても、旧居の保存を基本として補修し、しかも居住中の住民が日常生活を営めるようにしています。すなわち、日本での歴史的町並み保存と同様なものがあるのです。まだ完成前ですが、その一端をお見せします。

写真1は長順上街側からすこし道を入り、寛巷子に入るところです。ご覧のように、街路には露店が出ております。この寛巷子の北東に隣接して、実は生鮮三品を扱う自由市場のビルがありますから、これらの露店はこの流れなのです。 s-080106寛窄巷子 002

写真2は街路で営業中の「干雑」店です。この住居の内側は旧居が撤去されて再開発工事中で、表はこれから補修工事になるようです。このように、実際に居住し営業しており、生活が息づいているのです。 s-080106寛窄巷子 023

写真3は、本日はしまっていますが。「茶馬古道」という茶館です。これの地元民が居住して営業している店です。

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最後の写真4は、住居です。ご覧のように住居は煉瓦塀で覆われ、門壁の一部を改造して車庫としています。写真には写っていませんが、門構えもあります。この点、「消え去る木造民家―成都雑感〔5〕―」(2005年6月11日付)で紹介した、庶民の民家とはランク上の高級民居なのです。ですから、これは現在でも成都市内では希な一戸建て高級住宅として機能していると見ました。おそらくその居住者は富裕層と察せられます。

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なお、再開発が基本的に完成したら、その全貌をお見せします。

(2008.01.06)

〔追記〕 「寛窄巷子歴史文化保護区修復竣工オープン―成都雑感〔69〕―」(2008年6月16日付)。フォトアルバム「成都・寛窄巷子」は、https://1drv.ms/f/s!AruGzfkJTqxngrNE-7A2LvxaEbuGDwです。

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kanazawa45 について

中国に長年にわたり在住中で、現在、2001年秋より、四川省成都市の西南交通大学外国語学院日語系で、教鞭を執っています。 専門は日本中世史(鎌倉)で、歴史関係と中国関係(成都を中心に)のことを主としていきます。
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寛窄巷子―成都雑感〔55〕― への4件のフィードバック

  1. より:

    あけましておめでとうございます。
    とってもすてきな写真ですね。
    美しい成都の町並みを写真で拝見し、また中国に行きたくなってしまいました。
    このムードある町並みを、保存にむけて動いてくれているのがうれしいです。
    再開発でなくなってしまうのは残念で、最初再開発と読んだときはどきっとしたのですが、
    旧居の保存が基本ということでよかったです。
     

  2. 正大 より:

    ジュピターさん、明けましておめでとうございます。こちらこそ。寛巷子の保存修復といっても、中国ですから、昔日の面影のままというより、現代の手が入ったものとなり、完成時には綺麗すぎるかも知れません。また、保存修復されるのは状態がよく価値あるものだけといってもいいですから、大部の建物は新築されるようです。それでも、文殊坊がテーマパーク的で商業街なのに対して、住宅街として、生活の息吹が感じられるものになりましょう。なお、新たに聞いた話では、再開発当初、当地の住宅が新規に売りに出された時の価格から、現在の売値は倍になっているとのことです。

  3. yoshitaka より:

    KMさん、ブログのコメントからこちらに参りました。
    成都の写真、とてもきれいですね。
    僕ももっと上海の写真をしっかり撮らなければ!と新年から思わされました。
    ぜひこれからも色々と教えてください、よろしくお願いします!

  4. 正大 より:

    chinatalknetさん、こちらこそよろしく。貴ブログへのコメントで触れたように、私の写真は、「冬の九寨溝(2007年1月)」の一部を除くと、リコーCapiioGX(2004年10月購入)で撮影したもので、この過半は広角いっぱい(28mm相当)で撮ったものです。通常のスナップ・風景撮影では28mm相当を常用にしています。もちろん広角特有の歪みが出ています。コンパクトのレンズでは避けえませんが、芸術写真ではなく、ブログ掲載用ですから、実用上問題ないでしょうと思います。もしこれを消すなら、一眼で専用広角レンズが必要ですから。

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