成都伊勢丹オープン―成都雑感〔42〕―

 本日(5月19日土曜日)10時、成都市における日本資本最初のデパート、中国における5号店として、上海・天津・済南に次いで成都伊勢丹がオープンしました。邱永漢グループの開発した利都広場B座(成都市大科甲巷6号)の地下1階から6階までの約2万8千㎡を占めます。

 1階は「時尚精品館」として、化粧品・婦人雑貨・靴・バック・アクセサリーのフロアです。2階は「新潮流行館」として、女性服(主に若者向け)・ジーンズ・水着・靴・バック・アクセサリーのフロアです。3階は「典雅淑女館」として、女性服・下着・小物装飾品のフロアとなっており、それに喫茶室が入っています。4階は「紳士精品館」として、紳士服・カジュアル・下着・男女ゴルフ服・ネクタイ・ワイシャツ・旅行用鞄・男性用靴・男性用小物・装飾品のフロアです。5階は「童玩嬰孕館」として、子供服・子供雑貨・嬰児服・嬰児用品・玩具・文具のフロアとなっており、特売場はこの階です。6階は「温馨家居館」として、宝玉石・陶器・厨房寝室浴室用品・眼鏡・健康家電用品・小家電用品のフロアです。さらに、地下1階は「食品館」として、生鮮三品を含む食料品全般と生活用品とのスーパー形式のフロアとなっています。これ以外に、7階が「特色餐庁」として、日本料理・タイ料理・広東料理の店が入っていますし、8階が「美容沙龍」として、展示会場とエステ・美容サロンが入っています。なお、地下2・3階が駐車場になっています。成都伊勢丹は、一言でいえば、成都に従来なかった高級デパートで、成都初めてのブランドを数多く揃えています。もちろん、価格はそれに相当する高額のものです。

 以下、オープン当日の様子を写真で示します。写真1は、東南の紅星路三段から見た成都伊勢丹の全景です。正面入口は東南角に位置していますが、これ以外に東側北・南側西にも入口があります。伊勢丹の奧に見えるのが成都伊藤洋華堂春熙店です。両店が隣同士であることがお分かりでしょう。なお、ヨーカドーのビルも邱永漢グループのものです。

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 写真2は、1階フロアで、ちょうど入口から店内中央に位置するエスカレーターへの途中から、入口方向を撮ったものです。この階では資生堂はいくつかのブースがあり一番フロアを占めていました。

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 写真3は、2階の女性ファッションのフロアです。右中央で女性が腰掛けているところがキャッシャーです。この伊勢丹でも、勘定は売り場でするのではなく、中国式に、まず売り場で伝票を切ってもらい、フロアに設けられたキャッシャーで勘定してから、売り場に戻り品物を受け取ることになります。店内の通路は、以前お見せした成都西武(香港資本)に比べてゆったりとして、この分高級感が出ています。

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 写真4は、3階の紳士フロアで、ちょうどダーバンのブースです。このように各階はブランド毎に多くのブースに分かれて売り場が配置されています。

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 写真5は、地下1階の食料品フロアで、おにぎり・寿司・弁当類という日本食のテイクアウトのコーナーです。この奧にはさらにコロッケなどの揚げ物などのテイクアウトのコーナーがあります。また、醤油などの調味料関係・パン粉などの食材・お菓子類と、日本からの輸入品で値段が高くメーカーを問わなければ、日本食のための基本的なものが手に入るようになりました。それに、中国生産ですが、日本の漬物や、あきた小町の米・日本酒が並んでいますし、霜降り牛も極めて高価ですがあります。本格的なすき焼きを作ることが出来ましょう。以上のように、日本食関係の豊富さでは成都随一となります。この意味で、日本人にとっては嬉しいことです。

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 しかし、その半面、成都産の食品に関しては手薄な感がゆがめません。特にテイクアウトに関してはヨーカドーに劣ります。総じていえば、通常の食品に関してはヨーカドーの方が便利かも知れません。もし、四川関係の食品をお土産とし求めるなら、現時点では白酒・茶も含めて、ヨーカドーの方がよいと思います。ただ、陳麻婆豆腐調料だけは4.9元と伊勢丹が安いです。

 最後の写真6は、食料品フロアのレジ風景です。このフロアがスーパー形式であることがお分かりでしょう。

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 以上、成都伊勢丹を紹介してきましたが、高級デパートとして残念なことは、トイレにおいて、個室は中国式が主体で、一部の階のみに腰掛け式のがあるのは仕方がないとして、全体的に数が少なめのことと、部屋内部に棚やフックが付いていないこと(紙はありません)は、他の設備がよくても、使い心地という点からはまだ不十分といわざるをえません(残念ながら、女性室に赤ちゃん用スペースが設けられているか不明です)。それに、食品類の表示に産地表示がないのは、霜降り牛肉があるのと比して、バランスを欠き消費者第一の姿勢欠如といえます。

(2007.05.19)

〔追記〕  開店の騒がしさから落ち着きを見せているだろう、今日の昼時に再訪しました。確かに、店内は落ち着きを見せゆったりと見て回ることが出来ました。どの程度かというと、食品売り場を例にしてみると、伊勢丹は客がいるレジの方が少ないのに対して、イトーヨーカドー春熙店は全てのレジに2・3人の客が並ぶといった具合です。伊勢丹は中国産の日本輸出用の日本食品を各種並べており、すき焼き用霜降り牛肉(100g84.5元―地元産牛肉は4元程度。但し、現在日本産牛肉は狂牛病のため輸入禁止)等という高価な食品もありますが、通常市民の食する四川料理関係の食材・(加工)食品が手薄と感じられます。このことが客の入りの差になって出ているのではないでしょうか。

 ところで、今回再訪したのはもう一つのわけがあります。それはオープンの時に確認できなかった営業時間を確かめるためでした。残念ながら、結論からいうと、店内外の何処にも営業時間の表示はありませんでした。出入り口はもちろん、エレベーターホール前やエスカレーターのところや1階の服務台(案内カウンター)のいずれにも営業時間表示は掲げてありませんでした。この点、ヨーカドーにはいずれにも表示がありました。したがいまして、伊勢丹の正確な営業時間をお伝えすることは出来ません。このことは日本では考えられませんし、中国においても論外なことだと思います。顧客本位からいっても高級店の名が泣きます。(2007年6月3日)

〔追々記〕  成都伊勢丹のWebサイト(日本語・英語)が、伊勢丹のWebサイト(http://www.isetan.co.jp/)の一環として、開設されています。URLは http://www.isetan.co.jp/icm2/html/com/jp/chengdu/store.html です。ただし、現地の中国人向けのWebサイトはまだないようなので、この点で成都イトーヨーカドーには後れを取っているといわざるをえません。なお、それによると、営業時間は10時~21時半となっています。(2007年10月24日)

〔お知らせ〕  「成都伊勢丹」のWebサイトがアップされました。もちろん地元の人対象ですから、ヨーカドーと同じく中国語のみです。URLは、 http://www.isetan-chengdu.com/index.php です。(2008年5月10日)

 

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kanazawa45 について

中国に長年にわたり在住中で、現在、2001年秋より、四川省成都市の西南交通大学外国語学院日語系で、教鞭を執っています。 専門は日本中世史(鎌倉)で、歴史関係と中国関係(成都を中心に)のことを主としていきます。
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成都伊勢丹オープン―成都雑感〔42〕― への6件のフィードバック

  1. xiong2_gongzi より:

    オープンしたんですね。私は海外で生活の経験が無いので、実感としては分かりませんが、
    日本の本格的な食材や料理が店に並ぶというのは、きっとうれしいものなんでしょうね。
    逆に日本で暮らす中国の多くの留学生にとってもちょっとした中国のもの、たとえば調味料や
    インスタント面のようなものでもうれしく感じるのでしょうね。
    (xiong2)

  2. 正大 より:

    xiong2さん、そうですね、自国の調味料や食材があるのはいいことですよ。ただ、中国の物価の頭ですから(成田に着くと、とたんに日本の頭になりますが)、馬鹿高いですよ(日本のスーパ価格と比べても倍はします)。ただ、幸いに中国での給料を残す必要はありませんから、今まで日本に帰国時に持ってきた食材などの一部はここで買うことになるでしょう。それにしても、すき焼き用の霜降り牛肉(現在、中国は狂牛病で日本産牛肉の輸入禁止)は、私が日本で食べる(国産牛)のより高いです。これだけ出すなら、四川料理のうまいレストランに行った方がいいです。わざわざ高い金をかけて上手くもない日本食を食べるより、現地の上手いものを食べた方がいいと思う私ですから。

  3. xiong2_gongzi より:

    私もそう思います。私は何日中国の料理が続いても平気という自信があるのですが、
    それでも1ヶ月、1年と滞在したことがないのです。人間ですから、故郷恋しさのひとつに
    食べ物の恋しさというものも相当上のランキングで存在するものではないでしょうか。
    (xiong2)

  4. 正大 より:

    xiong2さん、自炊でするのは基本的には炒め物ですから、変な中華料理といえましょう。ですから、食材以下こちらのものです。私は何でも食せますから、特に日本食でなければということはありません。たまに、カレーと親子丼を作るぐらいです。ですから、カレールーだけは必需品です。醤油・料理酒は現地のもので代用です。

  5. Ying より:

    伊勢丹が大好き!西武も~好き!でも、ラーメン菊水は~~まずい~~!
     

  6. 正大 より:

    裙摆摇摇さん、はじめまして。菊水は食していませんから、わかりませんが、概して成都の日本料理店の「家常菜」なら、自分で調理した方がましな味のようです。

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