陳麻婆豆腐調料―成都雑感〔41〕―

 今日はメーデー、中国では春のGWとして、本日から1週間の連続休暇です。しかし、今回はそのことではありません。「成都伊藤洋華堂(イトーヨーカドー)春熙店・新鮮食品館―成都雑感〔40〕―」(2007年4月23日)へのコメントで、麻婆豆腐の素にはいくつかあって、どれが本物か分からないとありました。

 ところで、清代末期に創始された陳麻婆豆腐店は、新中国成立にともない、1956年、成都市飲食公司傘下の国営店になりました。そして、成都市飲食公司は、1995年、「陳麻婆豆腐」の商標を登録し、以後の民事訴訟においてこれが認められ、この名称の独占権を法的に得ました。したがいまして、「陳麻婆豆腐」の名称の使用は当公司の認証に基づくわけです。すなわち、正規の陳麻婆豆腐の素は成都市飲食公司の認証を受けたものです。

 それは箱包装の「陳麻婆豆腐調料」(50g×4袋 イトーヨーカ堂で5.2)です。なお、これにはパック包装(50g×2袋 イトーヨーカドーで2.9元)のもあります。箱包装のは写真1が箱の表側、写真2が裏側です。これは表側に、「四川特産」・「陳麻婆豆腐」「調料」とあって、下に「成都陳麻婆川菜調味品有限公司出品」と表示されています。この公司が認証を受けた正規の会社です。したがいまして、これ以外の会社製のものは非正規品となります。裏側は陳麻婆豆腐店が国家から「中華老字号」(中国老舗)の称号を受けた牌を上部に印刷し、次いで陳麻婆豆腐の歴史の説明書き(中国語・英語)が簡潔にあり、その下に本製品の生産地が「成都双流華陽鎮鶴林村」とあり、このほか電話番号などが印刷してあります。なお、調理方法や賞味期間(12か月)は左横に、材料は上横に印刷してあり、製造年月日は右横にビニールカーバー上に記してあります。以上が基本的な包装ですが、これは時期とともに変化しますから、以上記したのはあくまでも、本年3月製造の製品のことです。

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 説明書きにある陳麻婆豆腐発祥の由来は次の通りです。清同治元(1862)年、成都の万福橋(錦江上の橋で、現在の人民北路一段と中路三段との間で、文殊院の近辺)の傍らに「陳隆盛飯鋪」が創設され、この店のチーフコックが陳春富(店主)の妻で、彼女は顔に痘痕の後を残していたので、彼女の作る豆腐料理を客たちは「陳麻婆豆腐」と呼ぶようになったのです。

 次に、調理法は説明書きによると次の通りです。まず、適量の水(塩少々を加える)を煮立たせて、豆腐250gを入れて5分ほど煮立たせてから、豆腐を取り出します。次いで、鍋に1袋(50g)の素とニンニク(一かけをみじん切り)を加え混ぜ、そこに適量の湯を加えて豆腐を戻して加熱します。そして、水分が少なくなったら、水溶きの片栗粉と葉ニンニクを加えます。最後に、鍋から出した後、花椒の粉を加えて完成です。

 さて、写真3は「陳麻婆豆腐調料」とともに「友加 漢源花椒面・特級」(四川友嘉食品有限公司製造 漢源県産花椒の粉50g イトーヨーカドーで5.2元)を撮ったものです。なぜかというと、「陳麻婆豆腐調料」の材料として花椒は使われていませんが、調理方法にあるように、調理の仕上げに花椒を入れるのですから、本場の麻婆豆腐には花椒が欠くことのできないもので、この最高が漢源県産の花椒だからです。ですから、「陳麻婆豆腐調料」と「漢源花椒面」(できれば、粒の「貢椒」を直前に碾いたのがいいですが)は対で購入すべきものなのです。

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 最後に、現在、カルフールやウォルマートなどの大型スーパーでは成都陳麻婆豆腐川菜有限公司の製品は見かけませんでした。人民商場や太平洋百貨などのデパートの食品売り場に関しては行っていませんので不詳です。ともかく、現在確実なのはイトーヨーカドー春熙・双楠の2店でしょう。しかし、中国においては常に在庫があるとは限りませんから、このことも絶対とはいえません。必要とするならば、とにかく見つけたら買うことです。なお、成都双流空港の売店にもあることがありますが、値段は倍もする高いものですから、絶対に市内で求めることが肝要です。

(2007.04.30)

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kanazawa45 について

中国に長年にわたり在住中で、現在、2001年秋より、四川省成都市の西南交通大学外国語学院日語系で、教鞭を執っています。 専門は日本中世史(鎌倉)で、歴史関係と中国関係(成都を中心に)のことを主としていきます。
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陳麻婆豆腐調料―成都雑感〔41〕― への4件のフィードバック

  1. 紘臣 より:

    こんばんは!
    以前九寨溝のことを教えてくださってありがとうございました。
     
    またおうかがいしたいのですが
    今回、学校の旅行が九寨溝以外全て中止になってしまい行けなくなってしまいました。
     
    そこで、友人が個人で九寨溝に行く計画をしていたらしく
    自分も誘ってもらったのですが、時期的にはもうメーデーは過ぎているし十分楽しめるでしょうか?
    ちなみに時期は5/14頃です。
     
    景色もメーデーの頃はベストではないとのことでしたが、やはりまだベストではないでしょうか?

  2. 正大 より:

    >時期は5/14頃です。基本的にはメーデーの時と同じです。ですから、黄龍は本格的な雪解け前で、五彩地はともかく、多くの池に水が溜まっていません。シーズンには早すぎると思います。やはり、6月中旬以降がいいかと思います。実際に2004年のGWに行かれた方の写真付旅行記がありますから、(http://4travel.jp/traveler/sachi/album/10002086/)その目でお確かめください。ただ利点は、GWが終わりまたシーズンではないことで、観光客の数が少ないことでしょう。

  3. Unknown より:

    熊猫城について教えてくださってありがとうございました。
    『陳麻婆豆腐調料』ヨーカ堂で買って帰ってきましたけど、妙に塩辛いです。
    四川とかその周辺の食堂で出されるのよりもっとしょっぱい気がするのですが。
    さらに、山椒を買ってこなかったのでやはり一味足りません。
     

  4. 正大 より:

    うめはちさん、はじめまして。四川料理は麻味(しびれ感)があってはじめて四川料理といえますから、花椒をふりかけていない麻婆豆腐では出し殻みたいなものでしょう。陳麻婆豆腐調料では花椒が付いていませんからね。ただ塩辛く感じたかも知れませんな。日本に比べ、塩の使い方が多いですから。なお、日本でも中華街などの中国食材店では花椒があります。

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