中国三大映画監督―成都雑感〔17〕―

 この22日で卒業論文答弁会も終わり、本学期の私の担当は終了しました。そこで、昨年の「中国三大男優・女優―成都雑感〔4〕―」2005年6月18日)に続き、本年も2年生の作文で「映画」を課題とした時、中国の映画監督を3人とその代表作を挙げてもらうアンケートをしましたので、その結果を示します。全員からの回答があったわけではなく、19人と少ないですが、2票以上獲得した映画監督とその最高得点となった代表作は以下のとおりです。

1.張芸謀 14票   英雄(HERO

2.馮小剛 11票   手机(CELL PHONE

3.王家衛 10票   2046

4.陳凱歌  4票   無極

5.呉宇森  3票   英雄本色

5.李安   3票   断臂山

7.徐克   2票   七剣

7.劉鎮偉  2票   大話西遊

以上です。上位の3人が圧倒的なことがおわかりでしょう。

 1950年生まれの張芸謀は第5世代の監督に属し、1987年の処女作『紅いコーリャン(紅高梁)』でベルリン国際映画祭金熊賞を獲得し、日本でももっとも知られた中国人監督となり、中国を代表する監督として世界を活躍の場として、高倉健主演の『単騎、千里を走る(千里走単騎)』が本年公開されました。国際的には彼の作品は中国の大地とその庶民を率直に描いたものとしてよく知られています。近年の作品では、『初恋のきた道(我的父親母親)』が日本においても高い評価を得ており、ご存知の方もおられるでしょう。学生の選んだ2002年の『HERO』はいわゆる武侠映画に属して、彼の本来のもではありませんが、これが第1に選ばれたことは学生の映画に対する好みを反映したといえましょう。

 1958年生まれの馮小剛は日本ではさほど知られていませんが、テレビドラマ演出出身で、1994年の『永失我愛』で映画監督となり、ユーモアにあふれた作品で知られています。毎年の正月作品を公開しており、中国国内では評価の高い監督です。学生の選んだ200312月公開の『手机』は日本ではまだ公開されていませんが、そのような作品です。

 1958年生まれの王家衛は幼くして香港に移り、そこを拠点として活動しており、1994年の金城武主演『恋する惑星(重慶森林)』で知られるようになり、1997年の『プエノスアイレス(春天乍使)』で国際的にも名が知られました。学生が選んだ2004年公開の『2046』には中国の若者にも人気のある木村拓哉が出演しています。

 以上、サンプルとして極めて限られていますが、現代の大学生の好みを示していましょう。

 なお、学生はどこで映画を楽しんでいるのでしょうか。それはパソコン上です。DVDか、Web上からダウンロードして見るのです。現在の中国では、90年代前半までと異なり、その設備はよくなりましたが、学生にとって映画館の入場料はきわめて高額ですから(だいたい20元以上します。学食での1食分が4元以下程度)。

(2006.06.25)

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kanazawa45 について

中国に長年にわたり在住中で、現在、2001年秋より、四川省成都市の西南交通大学外国語学院日語系で、教鞭を執っています。 専門は日本中世史(鎌倉)で、歴史関係と中国関係(成都を中心に)のことを主としていきます。
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中国三大映画監督―成都雑感〔17〕― への2件のフィードバック

  1. より:

    先生、夏休みに入っていますよね。(羨ましい~~)
    今度、又日本へ帰りますか。
    私、今蘇州で勤めています。
    時間があれば、是非蘇州へいらっしゃいます。
     

  2. 正大 より:

    Fennyさん、WCの伊-濠戦を見終えたところです。後半ロスタイム終了寸前の伊のPKとは劇的でした。実況のCCTVのアナウンサーも絶叫調になり、興奮していましたね。夏休みですが、決勝戦は日本で見る予定で、9月はじめに戻ってきます。

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