成都西武の開店―成都雑感〔15〕―

4月7日、総府街に成都西武が開店しました。ブランド王と称される香港の潘迪生の率いる迪生創建(ディクソン=コンセプツ=インターナショナル)の中国本土(香港・深圳を除く)出店1号が成都西武です。したがいまして、香港西武はすでに1996年に迪生創建に譲渡されていますから、日本の西武とは直接関係なく、成都西武は香港資本の出店です。

西武成都は1階から5階(中2階も)までのフロアで、約1万3千㎡です。このロケーションは、成都の銀座通ともいえる総府路に北接したところで、総府路には太平洋百貨店・王府井百貨店や同仁堂中薬店(2階には薬膳料理の同仁堂薬膳宮があります)が並び、春熙路と双璧する成都のメイン商店街です。ちょうど、総府皇冠假日飯店(HOLIDAY IN CROWNE PLAZA)の入口に位置しています。

成都西武は基本的にはテナントによるフロア構成で、その主体を女性ファション関係としており、欧州の有名ブランドを中心に集店しています。したがいまして、女性衣料品を中心に、靴・バック・アクセサリー・化粧品などのテナントを揃え、それにカジュアル主体の男性衣料品テナントが入っています。中国語で言うと生活時尚精品ということになります。高級品の品揃えで、富裕層を顧客対象としていることは疑えません。この点で、成都において、本格的な高級志向の店といえましょう。

 写真1(青の車はタクシーで、前方を行くバイク様のは電動自転車)は、総府路から見た全景です。奥に見える高層の建物が総府皇冠假日飯店です。写真でも分かるように、ホテルと同一の外観スタイルで、当然ながらホテルと一体となった施設として作られたもので、ホテル側から直接入ることが出来ます。

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 写真2は、4階の戸外側から見た店内です。高級店にしては少し通路が狭く窮屈に感じられます。ご覧のように、右側のテナント(MAXXI)はまだ開店しておらず工事中です。このように、全フロアの半分程度は未開店(全面開業は7月予定)です。その中には、ルイ・ヴィトンとディオールがあります。写真ではお分かりにくいでしょうが、1階の道路側の入口左右のディスプレーは両者のものです。この戸外には喫茶コーナーが設置されますが未開業です。男性関係は5・4階に少しあり、他の階は全部女性関係のようです。なお、中2階は化粧品となっています。

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実はこの建物には以前、シンガポール資本の百盛百貨店(PARKSON・昨年秋に新大型商業施設の「新城市広場」に新店舗を開設)が入っていました。それで、エスカレーターの配置が日本式の上下交差式ではなく、中国式の上下並列式になっています。すなわち上ると次の階へはぐるりと一回りする必要があります。なお、トイレ関係はTOTO製品を使用して、洋式を主体としており、最近の中国の高級ホテルと同等となっています。

成都は西部地区に位置し、沿海地区に比べると経済面ではまだまだ後れています。しかし、消費面において成都は積極性を持っており、例えば自家用車保有率で中国大都市中トップスリーに入るほどです。ですから、すでに、フランスのカルフールやドイツのメトロが、それに日本のイトーヨーカドーが進出しており、さらにアメリカのウォルマートがまもなく開店するように、世界の有力小売業による競争が成都で繰り広げられているのです。以上は、庶民層からその少し上の層を顧客対象とするものです。香港西武が深圳に出店した店では、6万元以上の所得層が顧客の中心と関係者がいっていますから、成都西武も同様な富裕層及び高所得層を対象としていることになります。成都西武の今後がどうなるかは成都の消費動向を見るにもいい対象となりましょう。

最後に、この後、春熙路に廻りましたので、最近のそれを写真3として載せておきました。これは総府街側(北)からのもので、ちょうどお子さんがお母さんと写真を撮っているように見えますが、実はスカートの女性は人形です。手前でカメラを構えているのが本当のお母さんのようです。人形の横に見える男性や後方のスカート姿の女性も人形です。この人形は西洋風で、皆さんの記念撮影の場となっています。

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(2006.04.16)

追記  来年春に成都伊勢丹が開店予定です。これは日本の伊勢丹の直営店で、上海・天津・済南に次ぐ、中国4番目の都市進出です。場所は、イトーヨーカドー春熙店の東隣で、現在建設中の利都広場(地上15階地下3階)の地上6階~地下1階約2万8千㎡を占めますから、成都西武の2倍強の規模になります。もちろん、高級店で、真っ向から西武成都とぶつかることになります。話によると、デパ地下を展開するそうですから、楽しみにしてください。(2006年4月21日)

追々記  2009年12月31日(木)をもって、成都西武は閉店しました。(2010年1月5日)

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kanazawa45 について

中国に長年にわたり在住中で、現在、2001年秋より、四川省成都市の西南交通大学外国語学院日語系で、教鞭を執っています。 専門は日本中世史(鎌倉)で、歴史関係と中国関係(成都を中心に)のことを主としていきます。
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