DVDソフト事情(4)海賊版『ごくせん』―成都雑感〔4〕―

以前、紹介したとおり、日本で発売されると、それを元版とした海賊版が店頭に並ぶのに、1が月以内に出るといいました。

ところで、昨年から、VCDの時と、同様に放送を録画したものを元版とする海賊版が出回り始めました。これを初めて見たのは、実は昨年の国慶節(10月)の時、大連でした。その時、成都に比べて、作品数も豊富で、さすがに在日本人も多く、日本語学習においても先進地だけのことはあると思いました。

この放送録画を元版としたものが、この1月から成都でも見かけるようになりました。すなわち、昨年秋ドラマの海賊版が続々出始めたのです。例えば、『ラストクリスマス』・『マザー&ラヴァー』・『弟』・『夫婦』などです。

これが、本年冬ドラマでは、より早く登場するようになりました。その一例として、今週、初めて見た『ごくせん』を紹介します。ご承知のように、日本テレビが久しぶりに視聴率30%を突破した、冬ドラマ一番の人気番組で、この19日に最終回が放映されたばかりです。下の写真は、その海賊版ボックスの表・裏表紙です。

では、放送録画と原盤とからの海賊版の見分けは、どこでしょう。もちろん、日本で未発売の場合は、前者です。しかし、そのことを知らなければどうでしょうか。簡単な見分け方があります。写真では明瞭ではありませんが、裏表紙下の、DVD情報枠とその記述を見ればいいのです。原盤からのものは、当然そのコピーですから、税抜き価格・時間・枚数・放送局名などが記入されています。それに、発売元名とJASDACのロゴマークが必ず付いています。しかし、放送録画のものにはそれがありません。この『ごくせん』の場合、「セル専用」などという、ありえない表記が入っています。いずれにしても、架空の表記なのです。

 さて、中身は、6枚組(36元)で、2回分で1枚となっており、この点、中国での海賊版の通例となっています。おもしろのは、放送は4:3のスタンダードサイズのはずですが、これは16:9のビスタサイズになっていることです。もとより放送をそのようにカットしたものですから、上下の画面が切れていることになります。さらに、DVDであるため、字幕機能を利用して、無字幕と簡体・繁体両用の中国語字幕があり、これはビスタサイズの下空白につけてあります。ところが、このことは5枚目まで、すなわち10回までで、6枚目、すなわち11回・最終回は画面上に中国語(繁体)がつけられて、それを消すことはできません。このことは、この海賊版が、明らかに南方で作られたこと意味しています。それに、最終回が終わってから製造したのではなく、放送中から製造しておき、最後に最終回分を加えて、出荷を早くするようにしたと考えます。ですから、放送終了1週間あまりで、遠く成都でも見ることができたなのだと考えます。このことは、いかに組織的に海賊版が製造・流通されているかをうかがわせます。

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(2005.03.30)
 

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kanazawa45 について

中国に長年にわたり在住中で、現在、2001年秋より、四川省成都市の西南交通大学外国語学院日語系で、教鞭を執っています。 専門は日本中世史(鎌倉)で、歴史関係と中国関係(成都を中心に)のことを主としていきます。
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