DVDソフト事情(3)アニメ他―成都雑感〔4〕―

 中国でのアニメは、やはり日本発が圧倒的力を持っています。今の若者の多くは小学校時代にテレビで放送される日本製アニメを見て育ちました。『鉄腕アトム』や『ドラえもん』がその代表です(日本語学科の多くの学生もそれで日本に興味を覚えたと言っています)。それらのアニメの多くは中国語に吹替えら放送され、現在でもその多くが正規版(中国語吹替え)としてVCDやDVDで発売されて、子供用として売れています。『一休さん』『ちびまる子ちゃん』などがそうです。

では海賊版としてみられるのはどんなものでしょう。映画アニメと日本のテレビ局で7時台に放送された青少年むきのもとがそれです。映画では、宮崎駿作品は『風の谷のナウシカ』以下全部出ています。テレビアニメでは、『スラムダンク』『セント星矢』『機動戦士ガンダム』『名探偵コナン』『逮捕しゃうぞ』など各ジャンルにわたっています。ただ、『美味しいぼ』や『巨人の星』のような作品は見えませんから、成人コミックや70年代以前の旧作は出ていないと考えられます(私はそれらのテレビアニメは見ないので詳しくは分かりません)。

テレビアニメはボックス売りで、ドラマと同様です。映画アニメは映画と同様です。アニメにおける日本作品の比率はテレビでほぼ100%、映画で70%以上で、残りをアメリカ(デズニー作品がほとんど)、ついで中国といったところです。

日本作品のドキュメントは数少なく、いつも在庫があるとは限りません。『四大文明』のような、NKH制作のものがほとんどです。珍しいところでは、『零戦 世界最強の伝説』が4枚組みで出てきました。これはなぜ出たのか不思議です。

外国人の音楽では日本人のものは数少ないです。大半は欧米人のものです。クラッシック・ポピュラーに関係ありません。浜崎あゆみ。宇多田ひかる・平井堅を見るくらいです。それに以前に山口百恵の『伝説から神話』を見かけたくらいです。欧米では、ビートルズ・カーペンターズといったものやマイケル兄弟などがあります。クラッシクはウイン新年演奏会は毎年出てきますが、新作演奏はほとんど見られず、旧譜のコピーです。この中には日本版も多くみられます。まあ、中国ではクラッシクファンは限られており、需要がないからでしょう。クラッシックでは演奏ものとオペラの比率が同じくらいです。正規版のほうが種類は少ないですがいいものがあります。

以上がDVDソフトについての大体のことです。

ここで昨年春より急速に出回りだした圧縮DVDについて話します。MPEG-4技術を使用して、画質がDVD と比べると劣るものの、VCDより良質で、1枚に複数本の映画やテレビドラマを収録したディスクが圧縮DVDです。これは旧来のDVD機(MPEG-1=VCD、MPEG-2=DVD)では見られず、パソコンで見ることができるものです。しかし、最近の中級以上のDVD機にはMPEG-4視聴可能タイプも出てきました。

圧縮DVDは旧来のDVDの4倍以上の容量があり、画質・音質を落とせは10倍以上にもなります。例えば、『白い巨塔』の場合、DVD12枚組なのに、圧縮DVDでは1枚ですむといったぐわいです。価格は1枚6~8元となっています。もちろんこれは非合法の海賊版です。これは外国作品のみならず、中国作品の正規版におよんで、このほとんどがそれで海賊版化されています。したがって、中国作品の正規版(VCD)の売上減少に重大な影響を与えています。何せ、正規版の10分の1以下の価格ですから。日本の連続ドラマの多くもこれで出回っています。また、映画も5本以上を1枚に詰め込んで発売されています。価格破壊といっていいでしょう。学生の間では人気があります。

最後に、西南交通大学内での販売状況を見てみましょう。学内でDVDが販売されるようになったのは、SARSが終息した2003年夏からです。6店で販売していますが、豊富なのは2店です。1店はレンタル店が販売しているもので、1列100枚以上あり、それが20列ほどあります。もう1店は音像商店がDVD主体になったもので、間口2mと狭いですが、列は40列と量は多いのです。もちろん同じものもあり、また同一作品で異なる海賊版もあるので、作品点数はこれより少なくなります。いずれの店も、圧縮DVDが増えており、その分DVDの列が減っています(前の店では、以前DVDであった4列が圧縮DVDになりました)。これらの店では30元で1元引きますが、電脳街ではありません。学生はほとんど学内で購入し、寮の自室でパソコンで視聴しています(テレビは寮にはありませんが、パソコンは購入やレンタルで保有率が上がっています)。

(2005.01.04)

追記  12月23日発売の『世界の中心で、愛をさけぶ』を学内の商店で本日見ました。先週には見かけませんでした。早速買いました。

(終)

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kanazawa45 について

中国に長年にわたり在住中で、現在、2001年秋より、四川省成都市の西南交通大学外国語学院日語系で、教鞭を執っています。 専門は日本中世史(鎌倉)で、歴史関係と中国関係(成都を中心に)のことを主としていきます。
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DVDソフト事情(3)アニメ他―成都雑感〔4〕― への1件のフィードバック

  1. Unknown より:

    一昨年の夏成都出張の際、金沢先生から海賊版のVCDを何枚ももらいましたが、画質が非常に悪くて、全然見れなくて、残念でしたね。でも、先生の本棚に海賊版のVCD/DVDをそんなにあったのは、吃驚したほど感心しました。これから、警察に捕まれないようにより一層頑張ってくださいね。我々は何時までもサポートしますよ。

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